現職支援者からの講義
現場の雰囲気を感じつつ、
「福祉職とは何か」を学ぶ
福祉のゲンバで働く先輩たちは、
どんな想いで障がいのある方に接しているんだろう?
そんなクエスチョンの答えを直接聞ける、プロに出会える、
年8回限定のゲンバ見学ツアーです!
いつもは見学できない
福祉のゲンバを
リアルに
体感できるチャンス!
現場の雰囲気を感じつつ、
「福祉職とは何か」を学ぶ
集まった者どうしで、
日頃の疑問や、意見を交換する
ツアー参加の企画委員とも交流を深め、今後の自分と向き合う
期日 | 時間 | 開催(訪問)場所 | 事業所種別 |
---|---|---|---|
5月24日 (金) | 午後2時~ | ワークセンター中授 | 多機能(移行・B型) |
5月27日 (月) | |||
5月26日 (日) | 午前9時~ | 淀川地域はたらく・くらし応援フェスタ | 淀川区役所(ボランティア) |
6月20日 (木) | 午前9時~ | ダイキンサンライズ摂津 | 障害者雇用企業 |
9月 | |||
10月 | |||
8月3日 (土) | 午後3時~ | 地域ふれあい夏祭り | ふれあい共生会(ボランティア) |
8月21日 (水) | 午後2時~ | サテライトオフィス平野 | 移行・ 生活訓練 |
8月23日 (金) | 午前9時~ | 第47回職リハ学会 | (ボランティア) |
8月24日 (土) | |||
10月4日 (金) | 午後7時~ | WANA関西マルヒア | 生活訓練SEP(自尊感情回復) |
11月21日 (木) | 午後12時~ | 大阪MAC | 地域活動支援 |
12月5日 (木) |
講師:もくれん就労fromハナキリン 家坂友之 先輩
若竹作業所 ふくしの家ジョワ 松本太仁男 先輩
地域で”こんなことができたらいいな”と思い続け、長い間、たくさんの活動を展開して来られた「家坂さん」。親の会のリーダー役や働きながら暮らす練習をする「通勤寮」等、現在では、働きたい初心者から、高齢になった利用者のための住まいまで、幅広く支援し続けている「松本さん」。今回は、お2人の大先輩からお話をお聞きします。これは”必聴”だと強く思いますね。※誠に恐縮ながらコーヒー代を各300円ご負担下さい。”ジョワ”のコーヒーをご一緒しましょう。
※ご参加の方は、必ずご一報をお願いいたします(定員になり次第締切)。ゲンバで働く先輩たちは、どんな想いで障がいのある方に接しているんだろう?そんなクエスチョンの答えを直接聞ける、プロに出会える、8回限定のゲンバ見学ツアーが開催されます!
今回の訪問先は、堺市が標ぼうする”支援機関を1場所で表現する「合同拠点構想」”に基づいて設置されている「堺市立健康福祉プラザ」です。
障がい者(児)の社会参加、地域生活を支援するとともに、関係者が交流を通じて相互理解を図ることを主たる目的とした広域的で総合的な拠点施設です。
本セッションは、この堺市における「地域ネットワークの殿堂」を会場とさせていただき、主に、地域の就ポツ、就労支援機関などの担当者が、何をどう捉えて支援を展開しているのかをお聞きします。
基調となるお話は、堺市就ポツ、「エマリス堺」の松林先輩(センター長)から伺います。聡明で良い意味で頑固! その筋の通った理論と地元の大同団結の象徴となった経緯などをお聞きしつつ、私たちも「大仙公園」を越えてまでお聞きに来た理由等を共に振り返りましょう。
※堺市地域の支援ネットワークの皆さまもたくさんお越しになられる予定です。
※セッション後半は、上記の方々との有意義な情報交換・バズセッションをお楽しみに。
主催者あいさつ(前野哲哉氏)
今回は30名ほどの方にお集まりいただきました。
「堺市健康福祉プラザ」の機能について、市民交流センター久保田秀様よりご紹介頂きました。
「堺市健康福祉プラザ」の紹介DVD。
堺市における障害の各種センターが集約されている、全国でも珍しい施設です。
堺市障がい者就業・生活支援センター松林利典様よる講和。
37年間障がいのある方の支援に携われてきた想いを聞かせていただきました。
後半は6~7人ほどのグループに分かれて「どんなことが知りたいか?何が得られたか?」のテーマによるグループディスカッションが行われました。各テーブル学生と現職者が半分ずつの構成で和やかな雰囲気の中すすみ、学生にとっては現職者のリアルなお話しがきける貴重な機会となり、現職者にとっても学生の熱い想いや純粋さに刺激をうける良い機会となりました。
グループディスカッションはKJ法を用いました。共通の認識や新しい発想の発見につながりました。
シゴトライ・リンクビー大阪 施設長 糸岡昌彦氏による講話
糸岡さんが就労移行支援事業所で働くまでに至った経緯や、うつ・発達障害の特徴・支援のポイントなどを説明していただきました。 休憩の前に糸岡さんや事業所についての質問タイム。 糸岡さんについて熱弁する前野さん 休憩時間の風景学生3人・現職者2人ずつで3グループに分かれディスカッション
自己紹介は「自分を電化製品に例えると?」良いアイスブレイクになりました。悩みの話題提案者・書記係・発表係を決まったら
一人のお悩みに対して、メンバーが経験をシェアしていきます。各グループで結果を発表。
最後に感謝を伝え合って終わりました。ゲンバで働く先輩たちは、どんな想いで障がいのある方に接しているんだろう?そんなクエスチョンの答えを直接聞ける、プロに出会える、8回限定のゲンバ見学ツアーが開催されます!
第1回目は「ワークセンター中授」さんです。
○ワークセンター中授(移行+B型多機能60定員)
福祉サービス事業所管理者ら、事業趣旨を聞く
学生、事業所新任者、熟練者が総じてオーナーの話を聞く
①工賃支給
労働対価を渡す=もらう行為について
基本的な働く意味を知る
価値の高い労働とは何か?生活スタイルについて考える
②個別対応とはどのようなものか
当日集まった学生諸子は1年生が主体
友だからといって、同じ道に進むとは限らない。(障がいをひとくくりにしない)
○所内見学
日頃、受託で関係のある事業所担当者も加わる
受託関係があってもオー ナーの話を聞く機会などなかったとのこと
①見学受け入れの事業所側のメリット
しっかり解りやすい場内説明ができるか
質問等に対して納得のいく回答ができるか
②作業を通じて何をお教えするか
障がいがあるからこれをやっとけでは決してない。
どんな時を過ごすのかを想像する
○その活動は、地域へ
施設外授産3所
所内企画(イベ)は、20種類以上
○地域に、場を提供
プロフェッショナルな活動は地域そのものに存在する
可能な限り、地域の方に講師役を務めていただく
○モチはもち屋へ
近所の方が一緒に作業をしてくれる
ノウハウは手の届くところにある
○一緒に体験する
○このあと、指導員2名、利用者1名とで、質問会を30分ほど行いました。
○ツアーに参加した目的などを情報交換し合い、再度質問など行い、終了。
ゲンバで働く先輩たちは、どんな想いで障がいのある方に接しているんだろう?そんなクエスチョンの答えを直接聞ける、プロに出会える、8回限定のゲンバ見学ツアーが開催されます!
第2回目は「淀川地域はたらく・くらしフェスタ」さんです。
第2回学生向け福祉体感ツアー(in 淀川地域はたらく・くらしフェスタ)開催シーン まとめ
○ イントロダクション
⇒ 開催内容としては大きく分けて、
① 淀川区内相談・就労関係事業者による各種市民向け企画(就労・生活各相談、 作業体験、地域資源情報紹介など)
② 基調講演(株式会社なか卯、株式会社リーガローヤルホテル)人事担当者講演会
Q&A:「学歴や年齢が採用に関係しますか?」
「全く関係ないと言ったらうそになる。ただし、会社だけではなく、一般的なこととして言えば、高齢は経験豊富である証であり、高学歴が良い人材と言うわけでもない。何よりも面接時に卑屈にならず、自分の良き側面をしっかりアピールいただければ、採用側はそれが一番と感じることが多い」
○ 作業体験ブース(淀川区内実施事業所担当者メインで、学生が補助役を。会話が楽しい)
○ 地域社会資源マップコーナー
○ 情報提供・展示コーナー
○ 就労・生活 各種相談ブース(ハローワーク、就ポツ、相談支援センター、職センなど)
○ フェスタで「ボランティア」をするということ
「明日から、テスト期間が始るんやって??」
「そんなんです。でも終われば夏休みですから」
「夏休みは何するの?」
「どっか、ボランティア紹介してください」
「1階の会場案内で、チラシ配るん?」
「それにしても暑いな~」
「今年は猛暑で来客数が少ないんやって」
「へえ~ こんなに人がいっぱいなのに」
編集後記)
第2回めの今回ツアーは、日曜日、猛暑ということもあり、参加数がどうかな~とも思いましたが、本プログラムのフェスタにも50~60名の方が参加されており、学生も総勢7名(申し込みは12名)もの方が活動に加わりました。地域のスタッフも学生も、同列でフェスタ参加者をおもてなしし、必要な情報や体感をいただく。こういった協働企画の良き側面を皆で共有できた「意義のある1日」でした。
大阪市就ポツ 前野
ゲンバで働く先輩たちは、どんな想いで障がいのある方に接しているんだろう?そんなクエスチョンの答えを直接聞ける、プロに出会える、8回限定のゲンバ見学ツアーが開催されます!
今年3回目の訪問先は、就労移行支援事業を行う『サテライトオフィス平野』さんです。
下記は、当日のおおまかなスケジュール(予定)です。
近辺地域の支援ネットワークの皆さまも、たくさんお越しになられる予定です。
ご参加の場合は必ず電話にてご一報くださいますようお願い申し上げます。
今年4回目の訪問先は、堺市にある『社会福祉法人朋志美会 しののめハウス』さんです。
就労支援B型、地域活動支援センター、共同生活援助などの各事業をされています。
・「誰でも自分らしく生きていく権利がある」をモットーに平成10年に開設。
・症状や障害の程度が重くても地域で自分らしく生きていくことができる支援とは何か。
当日は、私たち支援を行う者の基本的は心構えを解説いただくと同時に、高齢化が進む利用者さんに対する取り組みを一緒に考える機会といたします。下記は、当日のおおまかなスケジュール(予定)です。
日 時:平成30年8月31日(金) 午後7時~9時
場 所:しののめハウス(地域活動支援センター、相談支援事業、就労継続支援B型)
参加者:大阪医療技術学園専、大阪保健福祉専、大阪バイオメディカル専、関西大学
(合わせて37名の参加)
〇イントロダクション・昨年末にこれまで活動参加いただいた各学校のご担当者から、ツアー先のご推薦などをご紹介いただきました。その結果、圧倒的に「キャリアセンターご担当者が一度行ってみたいところ」の希望多数(1位)に挙がったのが、今回の「しののめハウス」です。
・しののめハウスの活動は「多彩」です。地域における”ホームグラウンド”とはかくあるべし、といわんばかりのその活動に「単なる制度上の類型」を求めるだけの視点だけでは到底理解しえない「何か」を、今回、図らずも体感することとなりました。
〇基本講演(”2時間きっかり”、菅野施設長による「基本講義」を拝聴しました)堺市から徒歩10分もかからないところに、「しののめハウス本館」があります。
ここには、食事をしたり、憩ったり。生活に関するもの(機材)が一通り揃っています。
ここは、なんと驚くべきことに、利用契約者以外の施設利用も可能だそうです。
(当日シーン)ツアーでも過去最多僅差の参集者35名の方が集まりました。なので、利用者の生活があるピンク色の本館は、個別に別日で見学等をしていただくことになりました(個別連絡、または私まで連絡の上、取次)。この日は、相談支援事業の相談室などがある別館(ちょうど本館の背中合わせの別の建物)の1階で貴重なお話をお聞きしました。〇2002年の「月刊ノーマライゼーション」8月号に「こころのふるさと/しののめハウス」という現在も関わりがあるという一利用者(山田礼子さん)の記事を見つけたので、当日の資料として配布しました。以下はそこから抽出した要点(概略)です。
・友人が「利用」していると知り、自分も行ってみた。その頃の自分は「障がいを職場に告げずに」働いていた(心の病がある)。
・通い始めて、自分にとっての24時間のうち、そこから得られる生活支援はとても大きい。安価で美味しい食事、洗濯、入浴。カラオケ(1曲30円)、麻雀(本当に金銭を掛けられる)。
・地域に普通にあって、かつ公的でもあり、最初の1歩を踏み出しやすいオープンな場であってほしい。家族よりも本当に気遣いなく会えたりできる何気ない共に時間を過ごせる場であってほしい(たまにケンカも)。
・そういった場所は、故郷の様でもあり、転ばぬ先の杖の役割なのかもしれない。
・昔話に出てくる「駆け込み寺」とは、こういった場所であったのかもしれない。
・食事が必要なら、そこにある。ただし、1人ではできないことでもみんなで用意し、みんなで後片付けをする。洗濯機を回したければ、そこにある。ただし、1回につき、30円が必要。順番さえしっかり守れば、いつも清潔な服を着るために、洗濯をすることができる。洗濯機を回す間は、自分の心の洗濯までできるかもしれない。
(当日配布した資料の一部を、要約と若者向け翻訳等をさせていただきました)<当日アンケートのまとめ>
〇参加者から、①菅野さんのお話を聞いて(感想・意見)、②講義をお聞きする前と後では、来る前にしていたイメージに変化などはありましたか、の2点についてご提出をいただきました(以下)。1 「菅野さんのお話を聞いて(感想・意見)」
・一人一人のことを大切にすることや、どなたでも受け入れていることは「すごい」。
・「君たちはゆくゆくは”サービスを提供する側になる”」という言葉が印象に残った。
・ミーティングを職員だけでなく、全員で行うということがすごいと感じました。
・現役のワーカーのお話は大変貴重であり、お聞きできて良い経験となりました。非常に楽しかったです。菅野さんのお考えなどをこの先もずっとお手本にしたいと思いました。
・感想を素直に言えば「衝撃的」でした。特に利用に「金銭が絡む」箇所は、人間生活上でも特にシビアなところだったので、利用者などでうまく協力して行っていることを聞いて、単純にすごいと思いました。
・この話は究極の「メンバー主体」のお話であると、全体から感じました。何をするのにも「メンバーと話し合って決めていく」、そこが今日の一番の良き部分でした。
・何事にも挑戦し続ける菅野施設長の姿勢に凄みを感じた。その人らしい生活を送ることができるような支援、を考えるのであれば、一人一人の支援は全て違ってくる、との言葉が印象的でした。まさに誰に為に支援をするのか、ということですね。誰でもできるだけ受け入れるということもすごいの一言です。
・他ではやらないことを、当たり前だと思って、かつ実行されているのには、本当に驚きました。為になりました(感謝)。
・ハウスを立ち上げるまでの「道のり」のお話も大変貴重でした。菅野施設長は大変素敵な方だと思いました。
・メンバー主体を標榜し、それを実行している作業所は他にもたくさんあると思いますが、「しののめハウス」ほど、徹底した「メンバー主体」を通しているところは他にはないと思いました。とても感動しました。
・ここに来ないと聞けない話をお聞きできました。ありがとうございました。
・分かりやすいお話も多かったが、理解が追い付かないお話もあり、またご訪問させてください。
・利用者の立場になって考えるという基本的なことについて、多くを学べた。
・予想以上の現場のお話を聞くことができて、授業を休んできた甲斐がありました。伝説の菅野さんの生話が聞けて、「菅野さんが本当に人間が好きなんだ」ということがよくわかった。出来ることをまず信じようとする姿勢に感動した。
・社会から排除されがちの方々を拒まず受け入れ、管理をできるだけしない姿勢が、結果メンバーによる自治になっていることについては、驚きを通り越してしまいました。
・誰でも自分らしく生きていく権利を利用者が達成する時の喜びまでお聞きできて、自分の今後の活動にぜひ活かせたらと思いました。
・このような考え方があるのか、このように考えれば良いのか、等々、学校の授業では知ることができないお話をお聞きできてとても勉強になりました。
・今の日本にある、法律や制度に対して、簡単にそれが当たり前だと思ってしまうことの怖さを学びました。
・当たり前に行っていることがすべてではない事例をたくさんお聞きできた。先入観を崩すということが割に難しいのだと実感した。
・誰でもできるようなお話では決してなかったと思います。決まりごとがうまく運用されるためにあることを忘れてしまっている自分に気が付いた。
・今日の講師は特に素敵でした。尊敬します。
・菅野さんが様々なエピソードを話された後に、「それでも生きてはるんやね」とおっしゃられたことがずいぶんと印象に残りました。人は様々な生きざまと背景、個性があるものだという基本的なことに改めて気づくことができました。
・今まで、自分が関わってきた方は「不自由さ」「不便」を感じていなかったのかなと思い、支援者である私が当たり前にしていること・・・「娯楽」「おしゃれ」「サボり」なども同じように享受できていたかなと心配になってしまいました。
・とてもわかりやすいお話だったが、実はレベルの相当高いお話だったことも感じられて、こういったお話を今晩聞くことができたのはラッキーだったと思いました。
2 講義をお聞きする前と後では、そのイメージに変化はありましたか?
・(訪問前)地域の一資源に行くというぐらいのイメージ
⇒(訪問後)地域にこのような施設が増えればいいな、自分も参加してみたい。
・(訪問前)しののめハウス=制度・サービス色の強い事業所
⇒(訪問後)居場所・駆け込むことのできる場、自分のことは自分で決める場
・(訪問前)一緒にはたらく場所
⇒(訪問後)当たり前の人間関係を営む場所
・(訪問前)職員や市町村/都道府県が関与する施設
⇒(訪問後)メンバーが作り上げる施設
・(訪問前)受注した仕事をみんなで行っているイメージ
⇒(訪問後)施設で生活を集団で行うために必要な相互のお手伝いそのものが仕事になる(なっている)というイメージ
・(訪問前)どのような制度・事業を行っている場(なのかな)
⇒(訪問後)何でもとにかくやってみる、どのような方でも基本受け入れる場
・(訪問前)どれだけ厳しいルールがあるのかな
⇒(訪問後)相互に人として自然な感覚で話すことから、自然に創り上げられるルールがある。良い意味で非常に緩いことがその可能性を高める
・(訪問前)その人らしさを考えるためにルールを作る
⇒(訪問後)その人らしさを奪わないということから、ルールが創生される
・(訪問前)メンバーをどう管理するか
⇒(訪問後)メンバー同士の対話を誘発する(為の仕掛け)
・(訪問前)サービスを活用する側からサービスを提供する側になるというお話はかなりスケールが大きすぎるのでは?
⇒(訪問後)支援側が根気と計画力も強く持てば、実現可能である。
・(訪問前)特に何も思っていなかった。
⇒(訪問後)特に変化はない。とても自由でのびのびしているなと感じた。
・(訪問前)施設の概要やオーナーからの実施状況の説明があるというイメージ
⇒(訪問後)全く予期できなかったほどの「実例」「実際会った方々の背景」「価値観」などをシャワーのように浴びられた。予想外のこの衝撃感。
注:イメージの変化について
⇒訪問前はいわゆる一般的な「訪問前価値観」だったのが、訪問後に「大きく奥深く変化している」ことが印象的。たまに「変化なし」とのお答えもあったりし、こういったことが「具体的なアンケート」として入手できたこともこれが「これからの方=ツアー参加者」企画であったのだと改めて感じられたりして、私自身、ちょっと安心しました(前野)。
(編集後記)
病院でケースワーカーを永きにわたって定年まで勤められ、そのご勤務の早い段階で、「個人の事由(本当の自由)」が額面上の支援の限界を拡げることに気づき、院内にサロンを運営し、その時に培ったアイデアを基に、現在の「しののめハウス」を創設された「菅野治子」施設長のお話は、その語り口同様、たいへん分かりやすく、得難い時間をいただけたと感謝です。
ただ、これが他の人にも「たやすくできることか?」と言われれば、かなり難しいことなどだとも、同時に感じさせられる時間にもなったようです。
帰りがけのご挨拶をしている中で、「真似のできないことだらけでした」と感想を申し上げると「真似なんかはしなくていいのでは?」と切れ味するどいお返事があったのが大変印象的でした。
諸事がもやもやと閉塞感に陥った時、支援があれば「何とか自分でできそうだ」と感じるとき、独りでは寂しすぎるとき、地域で必要な場所とは何か、それを考えるのは、人の真似だけでは到底できないよ、と、菅野さんの眼がそうおっしゃっておられました。菅野さんに言わせれば、しののめハウスの方々は「自分を自分らしく表現しているだけ」なのだそうです。
「自分らしさ」・・・ この日は、特に支援をする者の基本的な心構えの奥深さを特にいろいろ考える日になりました。半年に1回は今日のような日も必要ではないかと改めて感じた次第です。
大阪市就ポツ 前野
<第4回ツアー回帰>しののめハウス施設長菅野さんへのご質問
――― お答えのヒアリングまとめ ―――
Q1:菅野さんは、支援者として「一番のやりがい」をどこに感じておられますか? 同時にPSWとして一番大切にされていることがあれば教えて下さい。
対象者が生きやすくなったと感じたときだと思います。周りに迷惑を掛けなければ、何をしても構わないと言うことをモットーにして関わっています。 SWは、生活問題に関わるため、いつの間にかオールマイティーだと勘違いしていないか、あるときは自分の考えを押しつけていないか、また何でもしてあげることでその人が本来出来ることまで奪っていないか、等を常に考えています。 学生時代に岡村先生から直接教わったSWの立場「社会関係の障害の主体的側面からの支援」に立ち戻って考えるようにしています。何故この状態になったのかを問題にするのではなく、今の状況でどんな支援が必要かを考えたいと思っています。Q2:募金や寄付などは何故多く集まったのでしょうか。何かコツなどがあるのでしょうか。
今まで多くの対価を求めず出来る範囲で本の販売や寄付をしてきました。またメンバーさんの生活圏で、買い物をしたり、美容院を利用したり、その中に融け込むよう努力してきた結果ではないでしょうか。引っ越しの際の不要品の処分の依頼があれば、こちらには不要なものでも引き取ってきたと言うことも遠因でしょうか。Q3:他地域の方が支援を求めて沢山来るようになったのはどのような理由からだと思っていらっしゃいますか。出来れば「きっかけ」となった出来事など。
シノノメハウスの立ち上げは、私が勤めていた病院のサロンのメンバー(患者)さん達の要請に基づくものでした。その人達の中には、大阪市や松原市在住の方もいました。補助金は堺市から出ていましたが、この人達を排除することなく、経済的に困らなければ誰でも引き受けてきました。地域の壁と言ったものは考えていません。Q4:講話中に「当直2名が実現すれば、事業的にもっと面白いことが出来る」とおっしゃっていたのですが、もっと詳しく伺えますか。
生活支援は、「火災警報器が鳴り出してとまらない」「水漏れがしている」など、真夜中でも起きます。それ以外に精神的な問題で「不安で眠れない」等のアピールに対して、電話相談などをしてくれる人があれば、かなりの人が地域で生活していくことが出来ると考えます。高額な補助金や大きな施設が必要ではなく、小さな施設に当直者が2名常駐するという体制なら、実務的にも補助金的にも効率が良いのではないかと考えています。私は今施設の3階に住み、夜間対応をしていますので、この様な必要性を感じています。Q5:かつて病院でケースワークされていたときなどに、結局「どうすればいいか分からなかった」患者さんの例などがあれば教えて下さい。
①退院可能だと思える人なのに、家族の都合などで退院できなかった事例。 入職2年目にDrから、症状が安定しているのに退院できない20ケースを預かって関わったことがあります。結局本人の症状悪化時に、どれだけ家族に迷惑を掛けたかと相関関係にあることが分かり、時間を掛けて丁寧に関係改善に努力しました。そんな努力もせずに、家族が主治医も無視して、ひどい病院に転院させられたケースもありました。 ②精神・知的などの重複障害を持ち、生活経験の少ない人など、支援に限界があったケースなどを参考にして積み重ねることによって、サロンやしののめハウスを立ち上げてきました。Q6:今までに、施設内でメンバーさんが、他のメンバーさんやスタッフに対して暴力などを起こされたことはあるのでしょうか。あればどういう対応をされましたか。
薬は出来るだけ飲まない方が良いと信じているメンバーさんが、欠薬によって症状が悪化し、妄想が再燃し、他のメンバーさんへの攻撃がひどく恐れられていました。その内遂に椅子を振り上げて他のメンバーさんに大ケガをさせ、警察を呼ぶに至り、強制入院となりました。でもその方が退院するときに、どうしてもしののめハウスに戻りたい、しののめハウスに行けなければ自分の人生はないと、加入を申し出てきました。 そのため、メンバーミーティングで話し合い、症状の出ない時はいい人だと言うことで、必ず治療を受けることを条件に加入を認めました。今もしののめハウスで大きな顔をして過ごしています。 暴力や窃盗があったからと言うことでは原則排除していないので、他の施設から追い出された方がかなりおられます。そのため器物損壊や暴力は時々ありました。でもメンバーさん達は共感度が高いのか、優しい人が多いのか、受け入れてくれています。これは施設側に排除の構造がないからかもしれません。Q7:今までに出会った出来事の中で、人生観が変わるようなことはありましたか。あればお伺いできますか。
唯単に目の前にいる「援助を求めてくる人」に対応しているだけで、人生観が変わるような出来事はありません。人生観が変わったから今があるわけではなく、自分が最も大切だと感じていることに関して、ぶれずにやってきたことが今後の自分を作っていくことになると考えています。Q8:椅子や食器などは「いただき物」が多いという素敵なお話しがありましたが、どういった経緯(つながり)でいただけるものなのでしょうか。
◯お声を掛けていただくと、断りません。断ってしまうと二度とお声を掛けてもらえなくなります。要らない物の処分を誰かに声を掛けるのは勇気が要ることだと思います。 ◯要らない家具や食器は捨てられ、粗大ゴミになります。粗大ゴミを出さないよう社会貢献していると考えます。 ◯要らない物となっても、この世に生み出された物は、何らかの形で再利用することによって最後までその目的を全うすべきだと考えます。今年5回目の訪問先は、自立訓練(生活訓練)を行う『一般社団法人 WANA 関西 マルヒア』さんです。
”(マルヒア):Maluhia”とは、ハワイ語で「平和・静寂」という意味だそうです。
・「心の平和は全ての基本である」をモットーに 2015 年から福祉事業を開始されています。
・「自分で自分を助ける/支援者はそれを手助けする協力者」セルプヘルプの本質を体感します。
当日は、福祉サービスとしての「自立訓練」を理解しつつ、独自の「心理的支援プログラム」や「SEP(自尊感情回復プログラム)」の詳細紹介など、支援力向上に役立つお話をいただきます。下記は、おおまかな当日のスケジュール(予定)です。
日 時:平成30年9月21日(金) 午後7時~9時
場 所:一社)WANA 関西 マルヒア(自立訓練)
参加者:大阪医療技術学園専、大阪保健福祉専、大阪バイオメディカル専、(参加30名) ○基本講演 ⇒ 施設内見学 ⇒ 事業所スタッフによる「勤務感」のご披露 ⇒ 質問・前回(第4回)に引き続き、夜間(午後7時から9時ごろまで)開催となりました。
・開講前の事業所玄関(入口)ですが、辺りはもう既に真っ暗です。
マイドーム大阪の筋を西に1つ入ったところに事業所がありました。
<提供される日中プログラムなど:例) ※マルヒア HP より引用
・職業訓練・・・パソコン・ドリルなどの教材を活用した個別の職業訓練
・作業訓練・・・事務作業の練習。ハンコ押し、ホッチキス止め、封入作業など
・ビジネスマナー・・・職場の基礎から応用まで(新卒クラスあります)
・SST・・・グループによる社会的技能訓練で問題解決能力を高める
・LST・・・ライフスキルトレーニングは知的障がいのある方への基礎学習
・当事者研究・・・1年間かけて自己理解・自己課題を深める社会研究
・生活学習・・・日常生活を学ぶ。衣類や住居に関わることから食育まで
・料理・・・旬の食材を使って、和食から世界の料理までを美味しく美しく創る
・エクササイズ・・・インストラクターが指導。各自ヨガマットでストレッチや呼吸法を
・クラフト・・・ぬり絵、きり絵、手芸に棚づくりなど、楽しくクリエイティブな時間
*心理的支援は各自の必要に応じて提供されます
・自立訓練事業の中でも「生活訓練事業」を単独事業(移行やその他のサービスと多機能で提供していない)で行う事業所は、それほど多くはありません。
・将来的な自立の展望を、「自分自身の考え方をもう少し整理」したり、「自信などを取り戻す試み」などを経験してから、就業等を行っていくための支援を展開しておられます。
〇基本講義及びスタッフの皆さんのお話など ・真ん中で「配布資料等」のご説明をしている中澤さんとスタッフの皆さん ・ご用意いただいた「約30席」がほぼ満席です。<当日アンケートのまとめ>
○参加者から、①中澤さんのお話を聞いて(感想・意見)、②講義をお聞きする前と後では、来る前にしていたイメージに変化などはありましたか、の2点についてご提出をいただきました(以下)。 1 「中澤さんのお話を聞いて(感想・意見)」・自立訓練事業制度というよりは、その前にあるべき意義について復習ができた。
・近年お聞きしたどのセミナーよりも、就業支援制度のお話が分かりやすかった。
・とても魅力的なマルヒアのみなさんでした。
・授業を自分の学校でもやってほしい。
・もっと具体的なお話が聞きたくなった。SEP の講義にも参加してみたい。
・学校の授業だけでは感じ取れない「現場の支援者」の支援感覚を勉強できた。
2 講義をお聞きする前と後では、そのイメージに変化はありましたか?・(現職者:講義をお聞きして)実際に支援をさせていただいている方々のお顔が浮かんだ。彼らのほとんどが自分を卑下している。心理支援の大切さを痛感した。
・自立訓練事業の世間での認知度があまり高くないことを知った。
・自分で納得のいく就業(雇用)までの中間地点なのだと理解できた。
・お聞きした SEP プログラムなどが世間に広まるためには、まず私たちがこれを知らなければならないと感じた。
・(現職者:講義をお聞きして)自立訓練はもっと暗いイメージでした。伺うと全く違っていました(明るく、キラキラしています)。自身転職活動中です。皆さんのように笑顔で仕事を語れるようになりたいです。
・(女性学生)福祉はジャージ×すっぴんのイメージが完全に変わりました。
・準備に徹して行われている感が伝わってきました。繋ぐという視点を強調されていたことも新鮮でした。
・職員の皆さんの「やりがい」が伝わってきて、こちらも楽しくなる時間でした。自立訓練については、自分はあまり理解できていませんが、ただ、こちらのスタッフの皆さんは「障がいの方への支援」が本当に好きなんだと分かった。
・とても明るい内装に驚きましたが、施設の暗いイメージを払しょくしているという説明に納得しました。
・心理支援がとても重要だとおっしゃる考え方にとても共鳴しました。
・最後の頃におっしゃった「タコ糸が切れないように」はとても共感した。
・きれいにしていることも趣旨の一部であると聞き、大切なことを感じました。
・私にとって、福祉とは“人との繋がり”です。
3 ご質問など (回答は、別紙を参照ください)Q 利用者の女性の方が多いのはどうしてでしょうか?また、利用者がお越しになる経由先にはどのようなところが多いのでしょうか?
Q 普通の(一般的な)認知行動療法と、SEPの違いは何でしょうか?自尊感情に焦点を当てているという点でしょうか?
(単なるポジティブ・トレーニングでは根本的な認知改善は難しいように思うのですが、長期的なカウンセリングか何かによって、徐々に改善を目指しているということでし ょうか?)
Q「来所等された方」を全て支援していくには、どのようなコツなどが必要でしょうか。
(編集後記)
夜間講義は本年度これで2回目の開催となった。夜間開催のメリットがあることも含め、そうなると事業所利用者はいないところでの講義形式になることも充分わかっていながら...今回も学生の皆さんはやってくるのだろうか?と少々不安でもありました。結果、満席状態となっています。
そこに出向いて、そこの方の「講義」をできる限り真摯に聞く。これは「学びの基本姿勢」でもあると思っていますが、途中、休憩や施設内見学等があったにせよ、やはり事業所訪問で大切なのは、「そこで業務を行っている方」が大切にされていることを“真剣に聞く”ことなんだと痛感しました。どれだけの想いで日々の支援活動を行っているかは、やはりお伺いしてお聞きするというスタイル以上のものはないと改めて確信した次第です。
自分が自分らしくあるためには、一度、自分と向き合って整理を試みる、そこに介在する支援者は「当事者」を傍らで導く伴走者なんだと思い、その役割の大きさに出会えた今回でした。美しき女神スタッフの切れ目ないお話に大きな感銘と示唆をいただきました。ありがとうございました。
大阪市就ポツ 前野
◎ 学生体感ツアー ご質問への回答
Q1. 利用者に女性が多いのは?経由先は?
A もともとWANA関西はNPO法人時代より女性の自立支援を行ってきました。そのことから男女共同参画センターや母子自立支援機関からのご紹介も多いためかと思われます。基本的には各自治体の障害者相談基幹センターや、就労移行支援事業所からの紹介で来られています。Q2. 一般的な認知行動療法(CBT)と SEPの違いは?
A SEPは、認知行動療法のひとつの手法である、認知再構成法をベースにしています。区別のポイントとしては、4つあります。
1.期間 医療分野で行われるCBTよりも短期間(隔週 90分×5回)で行います。
2.内容(回答2種)
①CBTよりもやや認知の修正に重きを置いている
⇒ある程度の年齢になると、行動療法的に「こういう場面ではこうするものだ」と言われても、納得しないままこれまでの行動を変えたり、新しい行動を習慣化することはできないからです。また、これまで腹を立てていたような場面で今日から突然怒らないようにするということも難しいと思います。なぜなら、その感情や行動の前には必ず認知があるからです。そのため、SEPでは認知の修正に重きを置いています。
②自尊感情に焦点化している
⇒説明会の際にご説明したように、様々な対人場面で困難および生きづらさの大きな要因として自尊感情の低さがあると考えているので、単に認知の修正の方法を身につけるだけでなく、プログラム前半の心理学習の中で、「自分の生きづらさは自分のせいではなかった」ということを理解します。これがプログラムへの意欲向上につながります。自尊感情が回復するのに伴い、抑うつ気分や無気力感の改善もできることが研究結果で分かっています。
3.習慣化のしくみ
⇒一般的な認知行動療法(CBT)にはそのような考え方を習慣化するようなしくみが含まれていません。そのため状況が変わると適応が難しかったり、一旦気分はマシになるが、少し経つとまた否定的な考え方が湧き上がってくるということがよくあります。SEPでは、「自分をラクにする考え方」が実生活の中で習慣化できる方法が組み込まれているので、プログラム終了後も効果を維持することができます。
Q3. 来所された方を全て支援していくコツは?
A 「訓練生全員を支援するには」ととらえてよいのでしょうか?
⇒“であれば”、スタッフ全員で訓練生の細かい情報をシェアしておくことだと思いま す。Maluhiaのスタッフは朝、昼休み、夕方と一日に3回は情報共有をしており、声かけの内容など支援の方向性を統一するようにしています。Maluhiaスタッフの仕事はミーティングに始まりミーティングに終わり、スタッフ間のコミュニケーションが命といっても過言ではないかもしれません(笑)
ご回答:自立訓練(生活訓練)Maluhia
ゲンバで働く先輩たちは、どんな想いで障がいのある方に接しているんだろう?そんなクエスチョンの答えを直接聞ける、プロに出会える、8回限定のゲンバ見学ツアーが開催されます!
今年6回目の訪問先は、就労移行、生活介護、自立訓練(生活訓練)を行う『ブリーゼ』さんです。
社会福祉法人みつわ会さんは、就労継続支援B型事業所、相談支援事業所など4事業所を運営。
2015 年からブリーゼを開所されています。
・「みつわ会」の名前の由来には、当事者と家族、支える人たちの3者が手をとりあうという意味があるそうです。3つの輪で精神障がいの方々の生活を支えていくための活動を幅広く行っておられます。
当日は、普段のサービス現場を見学させていただき、スタッフの皆さんから「現場のお話」をお聞きする予定です(グループワークや質問時間、皆さんへのメッセージ等もあるそうです)。
下記は、おおまかな当日のスケジュール(予定)です。
※ ホームページは https://www.mitsuwakai.com/ 事前に一度お目通しください。
ご参加の場合は必ず電話にてご一報くださいますようお願い申し上げます。
第6回学生向け福祉体感ツアー(inみつわ会)開催シーン まとめ
日 時:平成30年10月18日(木) 午後2時~4時30分
場 所:社福)みつわ会 ブリーゼ(多機能@就労移行/自立訓練(生活)/生活介護)
参加者:大阪保健福祉専、大阪バイオメディカル専、天王寺大学(参加18名)
〇午後2時~2時30分 施設内見学(アトリエはるか@生活介護)
↑画像出典:社会福祉法人みつわ会ホームページhttps://www.mitsuwakai.com/(転載)
○午後2時30分~ 中木施設長(サービス管理責任者)より施設のあらまし解説
↑当日配布資料から(みつわ会事業の展開) ※赤線枠はブリーゼで実施
・みつわ会全体で行う多彩な地域への事業展開をまとめて拝聴した。
・既存の制度的な事業ご紹介ではなく、地域で暮らす一個人を大切にしている姿勢が伝わってくる講話でした。
・上図などは特に秀逸。はたらく・交わる・学ぶ、等のカテゴリーに併せ、それぞれの活動が交叉しています。地域で必要なことがまずあり、その上で、利用できる制度や施策を活用していることがよくわかります。
○午後3時~ スタッフの皆さん(服部さん、友松さん、浅井さん)から「現場で働く先輩の話」
服部さん
友松さん
浅井さん
・その方一人独りが想う「心地よい暮らし方や活動」は、その方自身が決める。
・日によって、色々なことがあったりし、話したい日もあれば誰とも話したくない日もある。
・メンバー(利用者)の“日々のさりげない繰り返し”から、支援する側はいつも何かを学ぶ。
・その折々の「その方との距離感」は、最も大事な“支援上の技術(コツ)”。
・ゴレンジャー(かなり古い、昔の戦隊モノ番組)のミドレンジャーは、私(友松さん)の立ち位置。ゴレンジャーというからには「いなければならない存在」。でも「限りなくさりげない存在」。
・楽しみに来所する方の中には「わたしに会いに来ているのかな」という方がいる。当然、その方はそうはおっしゃらない。そういったことを「自分のやりがい」にしつつ、けれどだからと言って「そのことを決してないがしろにしない」ための感受性の“バランス”が大事。
○午後4時~ 参加者全員で3つのテーブルに分かれ、「グループワーク」
(編集後記)
共同作業所を家族と地域で支える人たちとで「ブリーゼ」は、その活動をされている。2時からの生活介護「アトリエはるか」の見学には、普段と全く変わらない利用時間にご同意をいただき、参加した。
← 上は、資料入れにといただいたおしゃれなブリーフケースのデザインなのだが、当日は「作者」である方が「デザイン」についてご説明くださった。にこにこしたお顔で、語られるその眼はとても生き生きとして素敵で、原画を何枚も何枚も大事そうに持たれていた。
本企画である「福祉体感ツアー」では、これまでも多くの事業所を廻っているが、「就労移行」と「生活介護」を多機能で行う事業所にはお伺いしたことがなかった。上の写真の部屋奥には、事業設備としての「入浴場」があるが、その入り口に「いらっしゃい」「ご自由にお使いください」と書かれている(印象的)。地域の居場所からそれぞれの希望へ。それらの交叉が刺激となった1日でした。
大阪市就ポツ 前野
○参加後の感想など(箇条書きでご紹介)
・支援を行う上で、その手法や見立ての幅広さを見聞でき、たいへん意識が拡がった気がします。
・幅広い手立てを、ゆったりと大きめの枠の中にゆるく置いているような感じ。会全体の事業のバランスの良さに圧倒されました。
・カリキュラム(自立訓練)の中に、地域のクリニック医が来所されて直に懇談できる枠が設けられているのを発見し、すごいと単純に思いました。出来そうに見えて、なかなか実現しないこと。地域で支えるという理念のたまものと思いました。
・どのような状況にある方でも、こちらが少しだけ環境を整えるお手伝いをするだけで、その方の可能性が拡がるのだということがよくわかりました。
・スタッフの方がとてもやりがいを持って、職務を遂行されていることにまず感動しました。
会そのもののミッション性が極めて高いことがその一因だと思いました。
・心の安定を基点として、そこからはじまる「能力の開発」という概念や順序はとても大切な視点だなと思いました。
・支援者の皆さんのパワーに圧倒されました。つかず離れずという距離感、心の痛め方という表現に理念の奥深さを感じました。
以上
ゲンバで働く先輩たちは、どんな想いで障がいのある方に接しているんだろう?そんなクエスチョンの答えを直接聞ける、プロに出会える、8回限定のゲンバ見学ツアーが開催されます!
今年7回目の訪問先は、『永寿の里 若葉』さんが行う「スヌーズレンカフェ」へのお誘いです。
社福)永寿福祉会さんは、障がい関連の事業では入所施設やグループホーム、相談支援などを多彩に地域展開されていますが、『永寿の里 若葉』さんは生活介護を行う施設です。
・1970年ごろオランダにて始まった「スヌーズレン」は、心地よい感覚刺激を通じて、心身のリラクゼーションを図る技法だそうです。
当日は、生活介護という福祉サービス現場なども見学させていただき、さらにスタッフの皆さんから「現場のお話」をお聞きする予定です。
下記は、おおまかな当日のスケジュール(予定)です。
※ 日本スヌーズレン協会 HP は、 https://www.snoezelen.jp/ まずはご一読を。
ご参加の場合は必ず電話にてご一報くださいますようお願い申し上げます。
第7回学生向け福祉体感ツアー(in 永寿の里若葉)開催シーン まとめ
日 時:平成30年11月11日(日) 午後1時~4時
場 所:社福)永寿福祉会 永寿の里若葉(生活介護)
参加者:大阪バイオメディカル専、他
〇会場は、「大阪市平野区」でも最南端になる(最寄駅は地下鉄八尾南駅)。
○午後1時から(1時間程度)、児玉施設長(サービス管理責任者)より施設のあらましや、「スヌーズレン・カフェ」の解説をお聞きした。
※当日は施設が「カフェ」のためにオープンで公開されていました。
※「スヌーズレン・カフェ」については、平常日は施設利用の方に使われているのですが、この日曜当日は「地域に一般の方へも公開」されている日となっています(年間で開催日が決められています)。
※重度の障害がある場合、ともすれば「制限ばかり」の日常を強いることになってしまいがちとお聞きしたことがあります。自分にとって意味のある行動を促進いただくにはどういった環境アプローチが必要か、これは一見の価値があると感じた方々と数名で参加しました。
○スヌーズレン・カフェ形式のお部屋例
※全体に照明量が少なめで、その分、光色彩などが強調されてリラックスできるお部屋
※こちらは、逆に外光を有効に採りいれ、開放的で明るいお部屋。
※遊具や比較的刺激に富む反射板、階段遊びなどができるものがあり、利用する子たちは跳ね回って遊んでいました。
(編集後記)
「スヌーズレン」とは、児玉氏によれば「即物的な概念に強制されることなく、周囲の物(玩具など)や感覚刺激空間を用いて、重度の障がいがある彼らにとって最適な余暇やリラクゼーション活動を提供する実践」であり、またそのプロセスを通して構築されてきた理念だということです。当日は、たくさんの親子連れで館内がいっぱいになっていて、施設の職員の方々も7名程出勤されておられました。
「今日は一緒になって、眺めたり、触ったり、作ったりしてくださいね」 児玉氏がまず開口一番におっしゃった言葉でした。部屋を開放して終わりではなく、「できるだけ一緒になって自分にとって意味のある活動」をしてくださいね。 “そうかそういう日なんだ”と、何か一瞬で今日という日が持つ意味が理解できた気がしました。
別部屋ではおやつやドリンクが並んだお部屋も。「重度の障害を持つ子の親御さん同士でリラックスできる部屋」です、と紹介され、最終時間にはそこでコーヒーなどをいただきながら、導入開始直ぐの時代のお話など、とても参考となるお話を聞くことができました。
事務局(前野)も一施設の管理をしているのですが、これだけの館内装備をするためにはかなりの投資が必要だったと直感ぐらいはできます。市販のものを加工して設備を整えていったというお話など、大規模な施設組織の中でのご苦労等がたくさんあったのだということも大変勉強になりました。「社会福祉」の一端を担う私たちの「福祉現場」に対する情熱の一表現が、今回は「スヌーズレン・カフェ」だったのだとすれば、大変意義深い日でもあったのだと改めて感じています。児玉さん、スタッフの皆さん、本当にありがとうございました。
おおさか福祉オープン・キャンパス事務局
ゲンバで働く先輩たちは、どんな想いで障がいのある方に接しているんだろう?そんなクエスチョンの答えを直接聞ける、プロに出会える、8回限定のゲンバ見学ツアーが開催されます!
今年8回目の訪問先は、『大阪医療技術学園専門学校』さん、『大阪バイオメディカル専門学校』さんと2連続で行います。
①平成30年12月21日(金) 大阪医療技術学園専門学校
②平成31年02月04日(月) 大阪バイオメディカル専門学校
下記は、おおまかな当日のスケジュール(予定)です。
※ 既に開催済みの「第1~7回の開催内容等は、HP:https://osaka-fukushi.jp/feeling-tour/ 」で、ご覧いただけます(当日開催の風景を写真等で公開しています)。
ご参加の場合は必ず電話にてご一報くださいますようお願い申し上げます。
ゲンバで働く先輩たちは、どんな想いで障がいのある方に接しているんだろう?そんなクエスチョンの答えを直接聞ける、プロに出会える、8回限定のゲンバ見学ツアーが開催されます!
今年8回目の訪問先は、『大阪医療技術学園専門学校』さん、『大阪バイオメディカル専門学校』さんと2連続で行います。
①平成30年12月21日(金) 大阪医療技術学園専門学校
②平成31年02月04日(月) 大阪バイオメディカル専門学校
下記は、おおまかな当日のスケジュール(予定)です。
※ 既に開催済みの「第1~7回の開催内容等は、HP:https://osaka-fukushi.jp/feeling-tour/ 」で、ご覧いただけます(当日開催の風景を写真等で公開しています)。
ご参加の場合は必ず電話にてご一報くださいますようお願い申し上げます。
(編集後記)
実際には、ひょんなことで就いた職業のこともある。若いころから福祉を志していた先輩ももちろん多くいる。人のお世話を焼くのでは無く、「その方の気持ちや背景に寄り添う仕事」なのだということを知る。皆さんがどう感じたかをアンケート形式で提出いただいた。以下にご紹介をしたい。(ツアー主) ○ 体感ツアー(第1回ワークセンター中授)事後アンケート(回収18)【1.参加の動機】
・施設見学をしたことがなかったから(行ってみたかった)。
・障がいのある方と接するとはどういったことなのかに興味があったから。
・学校におけるこれからのコース選択(7月)の参考にしたかった。
・将来の就職の選択に役立てたいと思ったから。
・教科で教わるのではわからないことが現場にあると思ったから。
・案内(広報チラシなど)を見て、興味がわいたから。
・就職先の選択の参考になると思ったと同時に、自分個人の興味でも。
・障がいのある方の福祉サービスとはどのようなことをするのか気になったので。
・福祉の仕事について、詳しく知りたいと思っているから。
・施設見学をしたことがなかったから(行ってみたかった)。
【2.来所前と来所後での、抱いていたイメージの変化(来所前⇒ツアー終了後)】
・「必要最小限のコミュニケーション」⇒「コミュニケーションが一番大事」
・「安い単価の作業を繰り返すだけ」⇒「様々な作業種が用意されており、その方の適性に応じた作業種の適応も行っている。また多くの利用の方が楽しそうに作業を行っていた」
「辛そうで暗いイメージ」⇒「明るい環境設定が講じられていて、仕事の練習などを続けていくための場が設けられている」
・「自宅近くに福祉作業所があり、そこの利用者と思われる方から空カンなどを投げつけられたことがある(ちょっと怖いイメージ)」⇒「穏やかな環境で指導者がしっかりいる環境で仕事をされている(しっかりしたイメージ)」
・「怖いイメージ」⇒「楽しみながら頑張っているイメージ」
・「無言・静か」⇒「あいさつなどをしっかり行う」
・「粘土細工のようなものを作っているイメージ」⇒「会社にように身近な商品を作っていた」
・「楽しそうでない」⇒「楽しそう」
・「怖い雰囲気」⇒「怖いところではなく、意外に難しいレベルの仕事をこなしていた」
・「殺伐とした雰囲気」⇒「利用者さん同士がじゃれ合ったりして楽しそう」
・「もっと障がいや障がいによる不便さが際立ってる」⇒「どこに障がいがあるのかわからなかった」
・「スタッフと利用者の関係(会話量など)」⇒「病院研修時のスタッフと比べての関係性の良さ」
・「ワイワイとめいめいに作業をしているイメージ」⇒「支援者が身近に付添い、危険の無いように配慮していた」
・「やってみたら的な作業体験」⇒「私たちにも懇切に作業手順などを教えてくれた」
・「障がいのある方へのお手伝い」⇒「障がいのある方と共に作業を一緒に頑張る」
・「狭苦しいイメージ」⇒「かなり広い空間だった」
・「小学校中学校で同級生が居たので解っていると思っていた」⇒「成人期の障がいのある方のイメージが違っていたことに気が付いた」
【3.質問など】
Q1:どのようなスキルを持っていれば、ワークセンター中授のような福祉施設の指導員になれるのですか?
A1:私たちが行う支援には様々な技術や手法があります。それらを理論的に学ぶ機関もあり、学んだうえで取得可能な資格には「社会福祉士」や「精神保健福祉士」などがあります。私(前野)などは、支援学校の教諭資格を持っています。上記の諸資格などは正しく「障がいと何か」を習得できていることが前提となります。ただし、スキルだけを身につけていても「実際の指導現場」に馴染めるわけではないと思っています。インクルージョンという言葉をご存知でしょうか?私たちはいつ何時でも互いに支え合って生きるべきです。障がいの有無、生きにくさやはたらきにくさに差ががあったとしても、われわれが所属する社会は一つしかなく、そこで互いに協力し合えなければ「弱い側の方」はいつも困難さを感じ続けることを強いられてしまいます。共にできることから少しづつ援助する気持ちを出し合いましょうねという概念の息づく社会を「インクルージョン的社会」といいます。そこが肝要であり、そういった気持ちを育ててみようとする自分自身にまずはなっていただき、その上でできるかぎり実際に役立つ修練を積んでいただくことを期待しています。
Q2:仕事上で行き詰まることもあるのでしょうか?
A2:しょっちゅうです。どんな仕事も壁があるものです。一つ一つ壁を乗り越えても、その先にはまた新しい壁が立ちはだかるのでしょうね。特に福祉のお仕事は対人間のお仕事です。なので「人が好き」なことが条件かも知れません。親でも子でもない他人の相談に乗り、結果をできるだけ「その方の願い」に近づけるための仕事をしています。実習等でお会いする機会がこの先にあれば、もう嫌というほどご紹介できます。
Q3:派遣で同じような作業をやり、その時には自給1000円以上でした。作業種はほぼ同じでも少し割低いのはどうしてですか?
A3:派遣やチラシなどで会社がアルバイトなどを募集するのは、その背景として「自社でやらなければならないことをするにあたって、人材が不足しており、該当する正職を抱えずに、定められた期間内でかたずけたい」という思惑があるのです。①人を用いて仕事を完遂する⇒②そのためには採算の合う範囲で報酬を設定し、③とにかくやり遂げる、という思考のもと、広報したアルバイトで「あなたは比較的高額の仕事をした」ということになります。会社からしたらできる限り上限の賃金を払う計算をしての上です。反対に、私たちは、「儲ける」ために作業を軸にして利用者と向き合っているわけではありません。彼らが持つ将来像(はたらきたい)を適えるためにその手段として作業を共にしています。もちろん、はたらく練習であってもその労働報酬は支払う必要がありますので、できるだけ単価の高い作業ができるように準備はしています。単価が低くなりやすい理由としては「作業による就労準備」をするために「高い単価を維持するインセンティブの一つでもある“納期”などを“猶予”していただく」こともその一つとなってきます。儲けるよりも、「充実した労働習慣などを取得いただく」ことが我々にとっては本位となるため、商品によっては「少々単価が世間的に低い」ことがあります。
Q4:支援の形式について、他によくある形を教えてください。
A4:ワークセンター中授は、福祉サービス事業により、利用者に通所していただき、支援側はあらかじめ環境を設定した場で個々の利用者(定員60名)に対する「将来的な就業自立」を応援するところです。支援センターはこのワークセンター中授を拠点にし、ワークセンター中授のように「対象者を数的に限定」せず、まずは拠点の周辺でお越しになることが可能な方々に「ワークセンター中授」のような他場所を情報的にあっせんしたり、就労課題以外の困り感(地域生活、虐待、生活困窮、障がい受容に関する知識)などを併せてご相談する機関です。ご質問の「支援の形式」とは、障がいのある方の困り感の種類に応じて、地域にたくさん準備されている形式のことですね。多すぎてお答えのしようがありません。願わくば、そこを学校に在籍する間に色々と見知っていただくために「福祉体感ツアー」を企画し、ご提供しています。ペーパーなどで理解したと思い込むのは簡単ですが、できれば一つづつ、現場に伺い、話を聞き、整理していくことをお奨めします。
Q5:どういった場面でやりがいを感じますか?利用者さんの年代で多くいらっしゃるのは?
A5:その昔、ご相談後、一定の時期を経て、見事に希望する「企業就業」を達成され た方が、「初給料でお土産買ってきたんで、センターのみんなで食ってくれや」ってお越しになったことがあります。嬉しかったですね。こういう仕事は、対する方が元気をなくしていることが多いので、こうやって元気よく感謝されることが一番やりがいを感じさせてくれます。相対する方の年齢層は様々ですね。統計的に言えば、20代(実年齢はもっと低いことも)から60歳すぎの方まで。はたらくこと、はたらいて収入を得ること、はたらくことで自分自身を自覚し取り戻そうとすること、etc。これらは生涯、個々の方にとっては課題になりうることであり、そういった方々が日々、センターを訪ねて来られています。
Q6:手作業ばかりなのはどうしてですか?また、支援側が最もつらいのはどういうときですか?作業の習得ができない方にはどのようにされていますか?
A6:手作業、現業としての生産活動、立ち仕事などは、ワークセンター中授の個性です。市内には、就労系の福祉サービス事業が1000か所近くあり、公的に定められた選択肢(移行・継続A型・継続B型)をそれぞれが標ぼうし、さらに、事業所ごとにこだわりぬいた「支援手法」を表現することで、利用を希望する方にとって、そこで良いかを選んでいただけるようになっています。なので、事業所によっては将来的に厨房などではたらいてみたい方には「飲食業務(厨房仕事)」などを学ぶ形式のところがあったり、街中のオフィスのような仕様でパソコンを使った形式のところなど、実に多種多様な展開があります。手作業だけが「仕事」だと思っているわけではありません。この「選ぶ」という行為は最も大切なことであり、セルフアドボカシ―(自己決定)を念頭に当事者を導くことは、支援をするにあたって最も重要な技術概念でもあります。最適な場を選び、そこで入念な就業準備を行っていただくためにはそういった情報がたくさん世に出回らないといけないと思っていますが、なかなか時間のかかることではあります。また、こういったマッチング(自分が納得できる場との出会い)がうまくいかないせいで、深いお悩みの淵に沈んでいらっしゃる方がたくさんおられるのも事実のようです。仕事の習得がうまくいかないことの大半は「マッチング・ミス」だと思うことがあります。人間だれでも探せば「自分にとって最良」の働き方に出会えると信じています。
Q7:日常で「言葉づかい」などに気を付けていることは有りますか?
A7:「ちゃん」付けをしないなど。○○さん。お互いにクリアするべきことは、共に社会ではたらくためには必要なことですので、支援する側が特に留意すべきことですよね。言葉は人を表すとよく言います。それと、障がいのある方をどのように見ているかに関係しますね。
ツアー主 拝
ゲンバで働く先輩たちは、どんな想いで障がいのある方に接しているんだろう?そんなクエスチョンの答えを直接聞ける、プロに出会える、8回限定のゲンバ見学ツアーが開催されます!
第2回目は「淀川区就労支援フェスタ」さんです。
下記の資料は福祉体感ツアー全体のご案内です。
第2回学生向け福祉体感ツアー(in 淀川地域はたらく・くらしフェスタ)開催シーン まとめ
○ 「第5回淀川地域はたらく・くらしフェスタ」における開催内容
① 淀川周辺の関係事業者により、市民向けの各種情報のご提供などを行います。
② 基調講演(Peach Aviation 株式会社 / ウェルシアオアシス株式会社)
人事担当者講演会(開催主の配慮で、交替で聴講もできました)
○ 作業体験ブース(淀川区内実施事業所担当者メイン、その補助役として)
○ 就労・生活各種相談ブース(ハローワーク、就ポツ、相談支援センター、職センなど)
○ フェスタで「ボランティア」をするということ(どんな実体験ができたのか)
「自主的に活動に加わり、自分たちで、地域の企画にどう関わればいいかを考え、先輩支援者に『教わる』」
「地元の先輩支援者とともに、1つの企画上の役割を担ってみる」
(その瞬間瞬間に、熟練の技や考え方などを『学ぶ』)
(編集後記)
学校の在学中に、既に福祉の職を担っている先輩たちに混じってみる体験をしてみる。これがツアーの本質的な狙いでもあります。頭で学ぶか、その空気から色々な感覚を吸収していくか。この瞬間が良きものであったことを願います。<ツアー主>
(編集後記)
実際には、ひょんなことで就いた職業のこともある。若いころから福祉を志していた先輩ももちろん多くいる。人のお世話を焼くのでは無く、「その方の気持ちや背景に寄り添う仕事」なのだということを知る。皆さんがどう感じたかをアンケート形式で提出いただいた。以下にご紹介をしたい。(ツアー主) ○ 体感ツアー(第1回ワークセンター中授)事後アンケート(回収18)【1.参加の動機】
・施設見学をしたことがなかったから(行ってみたかった)。
・障がいのある方と接するとはどういったことなのかに興味があったから。
・学校におけるこれからのコース選択(7月)の参考にしたかった。
・将来の就職の選択に役立てたいと思ったから。
・教科で教わるのではわからないことが現場にあると思ったから。
・案内(広報チラシなど)を見て、興味がわいたから。
・就職先の選択の参考になると思ったと同時に、自分個人の興味でも。
・障がいのある方の福祉サービスとはどのようなことをするのか気になったので。
・福祉の仕事について、詳しく知りたいと思っているから。
・施設見学をしたことがなかったから(行ってみたかった)。
【2.来所前と来所後での、抱いていたイメージの変化(来所前⇒ツアー終了後)】
・「必要最小限のコミュニケーション」⇒「コミュニケーションが一番大事」
・「安い単価の作業を繰り返すだけ」⇒「様々な作業種が用意されており、その方の適性に応じた作業種の適応も行っている。また多くの利用の方が楽しそうに作業を行っていた」
「辛そうで暗いイメージ」⇒「明るい環境設定が講じられていて、仕事の練習などを続けていくための場が設けられている」
・「自宅近くに福祉作業所があり、そこの利用者と思われる方から空カンなどを投げつけられたことがある(ちょっと怖いイメージ)」⇒「穏やかな環境で指導者がしっかりいる環境で仕事をされている(しっかりしたイメージ)」
・「怖いイメージ」⇒「楽しみながら頑張っているイメージ」
・「無言・静か」⇒「あいさつなどをしっかり行う」
・「粘土細工のようなものを作っているイメージ」⇒「会社にように身近な商品を作っていた」
・「楽しそうでない」⇒「楽しそう」
・「怖い雰囲気」⇒「怖いところではなく、意外に難しいレベルの仕事をこなしていた」
・「殺伐とした雰囲気」⇒「利用者さん同士がじゃれ合ったりして楽しそう」
・「もっと障がいや障がいによる不便さが際立ってる」⇒「どこに障がいがあるのかわからなかった」
・「スタッフと利用者の関係(会話量など)」⇒「病院研修時のスタッフと比べての関係性の良さ」
・「ワイワイとめいめいに作業をしているイメージ」⇒「支援者が身近に付添い、危険の無いように配慮していた」
・「やってみたら的な作業体験」⇒「私たちにも懇切に作業手順などを教えてくれた」
・「障がいのある方へのお手伝い」⇒「障がいのある方と共に作業を一緒に頑張る」
・「狭苦しいイメージ」⇒「かなり広い空間だった」
・「小学校中学校で同級生が居たので解っていると思っていた」⇒「成人期の障がいのある方のイメージが違っていたことに気が付いた」
【3.質問など】
Q1:どのようなスキルを持っていれば、ワークセンター中授のような福祉施設の指導員になれるのですか?
A1:私たちが行う支援には様々な技術や手法があります。それらを理論的に学ぶ機関もあり、学んだうえで取得可能な資格には「社会福祉士」や「精神保健福祉士」などがあります。私(前野)などは、支援学校の教諭資格を持っています。上記の諸資格などは正しく「障がいと何か」を習得できていることが前提となります。ただし、スキルだけを身につけていても「実際の指導現場」に馴染めるわけではないと思っています。インクルージョンという言葉をご存知でしょうか?私たちはいつ何時でも互いに支え合って生きるべきです。障がいの有無、生きにくさやはたらきにくさに差ががあったとしても、われわれが所属する社会は一つしかなく、そこで互いに協力し合えなければ「弱い側の方」はいつも困難さを感じ続けることを強いられてしまいます。共にできることから少しづつ援助する気持ちを出し合いましょうねという概念の息づく社会を「インクルージョン的社会」といいます。そこが肝要であり、そういった気持ちを育ててみようとする自分自身にまずはなっていただき、その上でできるかぎり実際に役立つ修練を積んでいただくことを期待しています。
Q2:仕事上で行き詰まることもあるのでしょうか?
A2:しょっちゅうです。どんな仕事も壁があるものです。一つ一つ壁を乗り越えても、その先にはまた新しい壁が立ちはだかるのでしょうね。特に福祉のお仕事は対人間のお仕事です。なので「人が好き」なことが条件かも知れません。親でも子でもない他人の相談に乗り、結果をできるだけ「その方の願い」に近づけるための仕事をしています。実習等でお会いする機会がこの先にあれば、もう嫌というほどご紹介できます。
Q3:派遣で同じような作業をやり、その時には自給1000円以上でした。作業種はほぼ同じでも少し割低いのはどうしてですか?
A3:派遣やチラシなどで会社がアルバイトなどを募集するのは、その背景として「自社でやらなければならないことをするにあたって、人材が不足しており、該当する正職を抱えずに、定められた期間内でかたずけたい」という思惑があるのです。①人を用いて仕事を完遂する⇒②そのためには採算の合う範囲で報酬を設定し、③とにかくやり遂げる、という思考のもと、広報したアルバイトで「あなたは比較的高額の仕事をした」ということになります。会社からしたらできる限り上限の賃金を払う計算をしての上です。反対に、私たちは、「儲ける」ために作業を軸にして利用者と向き合っているわけではありません。彼らが持つ将来像(はたらきたい)を適えるためにその手段として作業を共にしています。もちろん、はたらく練習であってもその労働報酬は支払う必要がありますので、できるだけ単価の高い作業ができるように準備はしています。単価が低くなりやすい理由としては「作業による就労準備」をするために「高い単価を維持するインセンティブの一つでもある“納期”などを“猶予”していただく」こともその一つとなってきます。儲けるよりも、「充実した労働習慣などを取得いただく」ことが我々にとっては本位となるため、商品によっては「少々単価が世間的に低い」ことがあります。
Q4:支援の形式について、他によくある形を教えてください。
A4:ワークセンター中授は、福祉サービス事業により、利用者に通所していただき、支援側はあらかじめ環境を設定した場で個々の利用者(定員60名)に対する「将来的な就業自立」を応援するところです。支援センターはこのワークセンター中授を拠点にし、ワークセンター中授のように「対象者を数的に限定」せず、まずは拠点の周辺でお越しになることが可能な方々に「ワークセンター中授」のような他場所を情報的にあっせんしたり、就労課題以外の困り感(地域生活、虐待、生活困窮、障がい受容に関する知識)などを併せてご相談する機関です。ご質問の「支援の形式」とは、障がいのある方の困り感の種類に応じて、地域にたくさん準備されている形式のことですね。多すぎてお答えのしようがありません。願わくば、そこを学校に在籍する間に色々と見知っていただくために「福祉体感ツアー」を企画し、ご提供しています。ペーパーなどで理解したと思い込むのは簡単ですが、できれば一つづつ、現場に伺い、話を聞き、整理していくことをお奨めします。
Q5:どういった場面でやりがいを感じますか?利用者さんの年代で多くいらっしゃるのは?
A5:その昔、ご相談後、一定の時期を経て、見事に希望する「企業就業」を達成され た方が、「初給料でお土産買ってきたんで、センターのみんなで食ってくれや」ってお越しになったことがあります。嬉しかったですね。こういう仕事は、対する方が元気をなくしていることが多いので、こうやって元気よく感謝されることが一番やりがいを感じさせてくれます。相対する方の年齢層は様々ですね。統計的に言えば、20代(実年齢はもっと低いことも)から60歳すぎの方まで。はたらくこと、はたらいて収入を得ること、はたらくことで自分自身を自覚し取り戻そうとすること、etc。これらは生涯、個々の方にとっては課題になりうることであり、そういった方々が日々、センターを訪ねて来られています。
Q6:手作業ばかりなのはどうしてですか?また、支援側が最もつらいのはどういうときですか?作業の習得ができない方にはどのようにされていますか?
A6:手作業、現業としての生産活動、立ち仕事などは、ワークセンター中授の個性です。市内には、就労系の福祉サービス事業が1000か所近くあり、公的に定められた選択肢(移行・継続A型・継続B型)をそれぞれが標ぼうし、さらに、事業所ごとにこだわりぬいた「支援手法」を表現することで、利用を希望する方にとって、そこで良いかを選んでいただけるようになっています。なので、事業所によっては将来的に厨房などではたらいてみたい方には「飲食業務(厨房仕事)」などを学ぶ形式のところがあったり、街中のオフィスのような仕様でパソコンを使った形式のところなど、実に多種多様な展開があります。手作業だけが「仕事」だと思っているわけではありません。この「選ぶ」という行為は最も大切なことであり、セルフアドボカシ―(自己決定)を念頭に当事者を導くことは、支援をするにあたって最も重要な技術概念でもあります。最適な場を選び、そこで入念な就業準備を行っていただくためにはそういった情報がたくさん世に出回らないといけないと思っていますが、なかなか時間のかかることではあります。また、こういったマッチング(自分が納得できる場との出会い)がうまくいかないせいで、深いお悩みの淵に沈んでいらっしゃる方がたくさんおられるのも事実のようです。仕事の習得がうまくいかないことの大半は「マッチング・ミス」だと思うことがあります。人間だれでも探せば「自分にとって最良」の働き方に出会えると信じています。
Q7:日常で「言葉づかい」などに気を付けていることは有りますか?
A7:「ちゃん」付けをしないなど。○○さん。お互いにクリアするべきことは、共に社会ではたらくためには必要なことですので、支援する側が特に留意すべきことですよね。言葉は人を表すとよく言います。それと、障がいのある方をどのように見ているかに関係しますね。
ツアー主 拝
ゲンバで働く先輩たちは、どんな想いで障がいのある方に接しているんだろう?そんなクエスチョンの答えを直接聞ける、プロに出会える、8回限定のゲンバ見学ツアーが開催されます!
第4回ツアーは、ふれあい共生会主催地域夏祭りへのボランティア協働を行います(ボランティア実数100名以上)。
当日は近隣の教育諸学校と共に、祭り開催をご援助します。
ツアーによる共同時間帯は16:00~18:00で固定とします。
(参加者は15:00に指定場所集合)※選択不可
活動内容は別紙申込書に3部門(詳細は申込書参照)からご選択ください(必須)。
申込締切:7月5日(金)終日(こちらでまとめて申込みます)
事前現地オリエンテーション:7月25日(木)午後5時30分
(場所):花嵐新館(東住吉区矢田6-8-7)
下記の資料は福祉体感ツアー全体のご案内です。
第3回学生向け福祉体感ツアー(in ふれあい夏祭り)開催シーン まとめ
○ イントロダクション(事業等の解説など) ※開催前7/25、現地で説明会も参加
○ 学生スタッフ・ボランティアとして(たくさんの学生さんが集まりました)
○ 地域企画の原点(老人介護という現実を、地域全体で“祭り”にして受けとめ直す)
――― 家族で、みんなで、遊びに行くところ ―――
暑いので休憩所を利用しながら
ボランティアは常に小さな出会いがある
【編集後記】
当日は「焼け死ぬのでは?」とも感じられた猛暑の中、会場警備、車いす介助、販売のお手伝いに従事された皆さま!「たいへんお疲れさまでした!」。それにしても老人介護事業所スタッフの気配りのご様子、私たちへのご配慮、そして何よりも「地域の皆さん」への愛情、等が矢田東公園中に充満していて、それだけで余計に熱い(熱くなれた)時間でした。
こういった地域での取り組みは、手慣れた福祉従事の方にとってみれば当たり前に行われるイベントなのかもしれません。ただ、聞くのと実際に見るのとでは、明らかに「事前準備」や「当日差配」がいかに大変か、等の理解が違ってきます。今回は、実際にやってみて知ることができたことが満載でした。ボランティアを通じて、福祉人の心意気を学ぶことができたと感謝です。
(福祉体感ツアー事務局)
ゲンバで働く先輩たちは、どんな想いで障がいのある方に接しているんだろう?そんなクエスチョンの答えを直接聞ける、プロに出会える、8回限定のゲンバ見学ツアーが開催されます!
第7回目は「WANA 関西マルヒア」さんです。
※10月にツアーが予定されていますが、定員25名です。(応相談)
○ 今回の訪問先は、自立訓練(生活訓練)を行う『一般社団法人 WANA 関西 マルヒア』さんです。
○ “(マルヒア):Maluhia”とは、ハワイ語で「平和・静寂」という意味だそうです。
・「心の平和は全ての基本である」をモットーに 2015 年から福祉事業を開始されています。
・「自分で自分を助ける/支援者はそれを手助けする協力者」セルプヘルプの本質を体感します。
○ 当日は、福祉サービスとしての「自立訓練」を理解しつつ、独自の「心理的支援プログラム」や「SEP(自尊感情回復プログラム)」の解説など、支援力向上に役立つお話をいただきます。
○ 下記は、おおまかな当日のスケジュール(予定)です。
18:50 受付開始(3階までお越しください)
19:00 【基本講義】 マルヒア 中澤良子氏(サービス管理責任者:キャリアコンサルタント)
20:00 【サブ・スクリプト】現場スタッフから「支援という現場⇒実感・真実・工夫」を聞いてみよう
20:30 全体 Q&A / 21:00 終了メド
下記の資料は福祉体感ツアー全体のご案内です。
ゲンバで働く先輩たちは、どんな想いで障がいのある方に接しているんだろう?そんなクエスチョンの答えを直接聞ける、プロに出会える、8回限定のゲンバ見学ツアーが開催されます!
〇 ツアー本年度最終分は、最終2回連続で「大阪 MAC(マック)」さんにて開催します。
〇 「依存」等に苦しむ方々を対象に、「自分自身」を見つめ直し、「喪失している自己コントロール」の回復を一緒に目指しつつ、「既に達成感のある仲間」との交流を通じて「肯定的な自分」を取り戻すとともに、その人らしい生き方への道案内をされています。(全国MAC協議会HPより抜粋)
〇 大阪 MAC さんのご好意により、2回に分け同内容講座を開催いただきます(2回目12/5予定)。
<各回枠定員 MAX12名まで>※お早目のお申し込みをお願いいたします。
〇 下記は、おおまかな当日ツアーのスケジュール(予定)です。
12:20メド 会社玄関付近にて集合
12:30 【基本講義】スタッフ 綿野初美さん(MAC の歴史・活動内容など)
13:30~15:00 グループミーティング参加(MAC利用の方が行うミーティングです)
15:00 振り返り・質疑(16:00メドで終了)
下記の資料は福祉体感ツアー全体のご案内です。
ゲンバで働く先輩たちは、どんな想いで障がいのある方に接しているんだろう?そんなクエスチョンの答えを直接聞ける、プロに出会える、8回限定のゲンバ見学ツアーが開催されます!
〇 ツアー本年度最終分は、最終2回連続で「大阪 MAC(マック)」さんにて開催します。
〇 「依存」等に苦しむ方々を対象に、「自分自身」を見つめ直し、「喪失している自己コントロール」の回復を一緒に目指しつつ、「既に達成感のある仲間」との交流を通じて「肯定的な自分」を取り戻すとともに、その人らしい生き方への道案内をされています。(全国MAC協議会HPより抜粋)
〇 大阪 MAC さんのご好意により、2回に分け同内容講座を開催いただきます(2回目12/5予定)。
<各回枠定員 MAX12名まで>※お早目のお申し込みをお願いいたします。
〇 下記は、おおまかな当日ツアーのスケジュール(予定)です。
12:20メド 会社玄関付近にて集合
12:30 【基本講義】スタッフ 綿野初美さん(MAC の歴史・活動内容など)
13:30~15:00 グループミーティング参加(MAC利用の方が行うミーティングです)
15:00 振り返り・質疑(16:00メドで終了)
下記の資料は福祉体感ツアー全体のご案内です。